日本初、新事業特例制度を用いた電動キックボード 公道走行による実証実験を開始

株式会社 Luup(以下、Luup)と、大手町・丸の内・有楽町地区(以下「大丸有」)まちづくり3団体※2 の内の、一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町 地区まちづくり協議会(以下「大丸有協議会」)のスマートシティ推進委員会(以下「推進委員会」)は、大丸有のスマートシティプロジェクトの一環として、電動キックボード公道走行による実証実験を、10月 27 日より千代田区の一部エリアを中心に開始いたします。車道のみならず車道脇にある普通自転車専用通行帯の走行が試験的に認められるもので、「新事業特例制度※3」を用いた電動キックボードが公道を走行する政府認可の実証は日本初の試みとなります。

電動キックボードは、米国や欧州では導入・普及が進んでいる一方で、日本においては現行法制上、原動機付自転車に該当し、公道での利用には様々な条件があるため、安全かつ手軽に利用することが難しい状況です。Luup は日本に新しい短距離移動インフラを創ることを目的に、電動キックボードなどの電動マイクロモビリティのシェアリングサービスを日本で展開することを目指し、これらの規制の最適化に向けて、事業を推進してまいりました。

本実験では、4 者協力のもと新しいモビリティの社会実装に向け、まずは大丸有エリア内に専用モビリティポートを複数設置し、実証参加者による電動キックボードの使用を通して、①より迅速・快適なラストワンマイルの移動のサポート②新型コロナウイルス感染拡大を避けるため「三つの密」を回避という点で有効なモビリティと考えられている電動キックボードの公道走行についての安全性や社会受容性などの検証だけでなく、移動利便性とエリア内外の回遊性向上の検証も行う予定です。

尚、本実験は千代田区・東京都・大丸有協議会で構成される大丸有スマートシティ推進コンソーシアムにて国土交通省『スマートシティモデルプロジェクト』に応募し、先行モデルプロジェクトとして令和 2 年度の支援対象に選定されて実施するものです。

※1 電動キックボードは、道路交通法上の原動機付自転車に分類され、車道を通行することとされていますが、産業競争力強化法における「企業実証特例制度」に基づき、このほど初めて「自転車専用通行帯の走行」が可能になりました。Luup を含めた 3 社が同制度の認定を同時に受けており、これにより車道に加えて自転車専用通行帯での実証実験が実現します。
※2 「一般社団法人 大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会(大丸有協議会)、NPO 法人 大丸有エリアマネジメント協会(リガーレ)、一般社団法人 大丸有環境共生型まちづくり推進協会(エコッツェリア)」の 3 団体は連携して大丸有地区のまちづくりを推進しています。
※3 新事業特例制度:経済産業省が企業の個々の事業内容に即して規制改革を進めていくことを狙いとして創設した制度のひとつ。

実施概要

期 間:2020 年 10 月 27 日~2021 年 3 月中旬
実施目的:新型コロナウイルスの影響で各種交通機関などが制約を受ける状況下において、産業競争力強化法に基づく新
事業特例制度を活用し、新たなモビリティとして電動キックボードの安全性や社会受容性などを検証します。
走行条件:ヘルメット着用・免許携帯・ナンバープレート装着等、現行法における原動機付自転車と同等
*本実証においては、車道走行に加えて、普通自転車専用通行帯の走行が可能となります。
実施方式:レンタル方式(新型コロナウイルス感染拡大を避けるため、実験参加者へのレンタル方式となります。)
実施エリア:東京都千代田区 大丸有エリア、神田・御茶ノ水・神保町エリア

大丸有エリアのポートについて※4

【大手町エリアのポート】 アーバンネット大手町ビル/大手町プレイス/大手門タワー・ENEOS ビル
【丸の内エリアのポート】 丸の内仲通りビル/丸の内ビル
【有楽町エリアのポート】 新国際ビル/東京交通会館
※4 今後設置予定のポートを含む

本実証実験における各社の役割

Luup:本実証実験の電動キックボード運行・実施
大丸有協議会:スマートシティ実行計画の推進及び、会員によるポート提供調整
TMIP :「アーバンラボ」及び「アドボカシー※5」として実証実験ノウハウの共有や連系の調整
三菱地所: ポートに関する施設提供

*大丸有地区内の地権者の方々にご協力いただき、三菱地所が所有または運営管理する施設以外でもポートを設置予定
※5 アドボカシー:TMIP の活動内容の1つである、政策提言・規制緩和に向けた取り組み支援機能。

本実証実験の背景など

産業競争力強化法に基づく新事業特例制度を活用する本実験は、2019 年 8 月に発足した大丸有エリアの産官学によるイノベーション・エコシステムの形成を支援する TMIP の活動プログラムの一つである「アーバンラボ」「アドボカシー」による支援を受け、過去に実施した公道走行時のノウハウの共有や、TMIP のネットワークによる協力者の募集等によって、通常よりも迅速に実証実験の実現に至ることが出来ました。TMIP では、『実証』の先の『事業化』をゴールとして設定し、会員企業のイノベーション創出を目指す「アーバンラボ」「イノベーションコミュニティ」「アドボカシー」の機能を提供し、グローバルマーケットに向けたイノベーションの創出を目的に活動。会員間の交流やイノベーション創出に向けた企業マインド醸成のためのイベント、規制緩和に向けた取り組み等を実施することで、会員企業のプロジェクトをより実現しやすい環境の創出を目指します。

TMIP ~Tokyo Marunouchi Innovation Platform~について
大丸有地区内外・国内外の産官学の多様な関係者が参画・連携する会員組織であり、会員企業等の様々なアセット・ケイパビリティと、大丸有地区が有する都市のアセットを最大限活かし、チームアップ、PoC から事業化迄を一貫してサポートすることで、大企業起点のイノベーション創出や産・官・学、スタートアップ企業等の共同プロジェクトの実現を支援いたします。

 

プレスリリース

LATEST REPORT 最新の活動レポート